スープで健康に

食物繊維をたっぷりとれる

家庭で食べるスープは、食物繊維とビタミン・ミネラル類をたっぷり摂れる料理です。スープを調理している間に野菜から出たビタミン類やアミノ酸は汁に流れ出します。そして、その成分が再び野菜に吸い込まれていくので、スープの具を噛むとジワーッとしたうまみが口中に広がります。

日本式のスープ

味噌汁で旬の野菜を

日本食ではごはんと味噌汁という黄金の組み合わせがあり、朝食に汁物を食べる習慣があります。味噌汁は季節ごとに旬の野菜を取り入れることができますが、ほかにも、具がたっぷり入ったご馳走汁物がたくさんあります。

具だくさん汁

具だくさん汁というと、冬の総菜のように思いがちですが、季節の野菜を入れるだけで四季折々の汁物ができます。

四季折々の野菜

例えば、ヘチマ、ニガウリ、糸瓜、ナス、三度豆、冬瓜、ズイキ、サツマイモ、小芋、カボチャ、ダイコン(葉も)、カブ(葉も)、しろ菜(白菜と青菜の中間で、シャキッとした歯ごたえの葉もの)、青菜(かつお菜、広島菜、水菜、野沢菜、小松菜、芹)、ニンジン(葉も)、ゴボウ、フキ、竹の子、キャベツなど。その他、ターツァイや青梗菜などの中国野菜も利用できます。

スープを作るときの注意は、固い煮えにくい野菜から順に入れること、こまめにアクをとること、そして吹きこぼれないように12×25㎝に切ったアルミホイルを四回折ってふたに挟んで、コトコト煮込むことです。

日本のスープの種類
(1)豚汁

味噌味をぺースに。豚こまがちょっと入るだけで野菜のスープにこくがでます。煮込むほどに味がしみて、ごはんが進みます。

(2)けんちん汁

野菜と豆腐の精進汁ですが、最初に具をゴマ油で妙めることでこくと旨みがでます。残ったけんちん汁をうどんにかけるのもおいしい食べ方です。

(3)のっぺい汁

金沢の郷土食、冬の代表的な汁物。ゴロンゴロンと大きめに切った野菜と葛をひいた汁は、椀に盛っても冷めないための工夫です。

(4)沢煮椀

野菜をたくさん使う上品な椀物です。沢とはたくさんという意味。野菜を細くせん切りにして、塩漬けにした肉の脂身をだしとして利用する澄まし汁で、野菜の繊維に沿って切るのがポイント。野菜にはサッとしか火を通さず、シャッキリ感を残して歯ごたえを楽しむお椀です。